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【Read For Action 4つの成長ステージ】目の前の人が「楽しめる」ならば

【Read For Action 4つの成長ステージ】目の前の人が「楽しめる」ならば

こんにちは、リーディング・ファシリテーターの後藤安賀里(ごとうあかり)です。

Read For Action読書会は、ただ「事前に読まなくていい」「ワークショップ型」というだけではありません。実は、参加した人に「変容」を促します。

もちろん、リーディング・ファシリテーター自身も、自らのうちに起こった変容を体験している人たち。今回は、経営者から読書会ファシリテーターとなり、「日本で一番読書会を開催する人になろう!」と目指した結果、わずか1年で成し遂げ、2015年の最優秀リーディング・ファシリテーターに選ばれた酒井美佐さんに、読書会やシニア・リーディング・ファシリテーターになったいきさつなど、たっぷりお話をうかがいました!

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説明

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(1) 第一のステージ
2011年9月 「これだ!!」 Read For Actionとの出会い



転機は2011年の東日本大震災でした。

当時は「海」が社会的に遠ざかった時期でもありましたが、ダイビングショップの経営者として「海」に携わるものだからこそ「できること」はないかと、ショップ経営者やダイビングインストラクターが集まる震災復興イベントを行いました。

シリコンリングを販売したり、潜ることで海に流された「大切なもの」を探すお手伝いをしていました。シリコンリングの収益は漁師さんの網を購入するために使って頂き、また、今でも海に潜ることで「できること」を続ける仲間もいます。

それまではショップとお客様の関係しかなかったのですが、その枠を超えて、地元の海で暮らす人々や、他のショップやダイバーどうしの「横」の繋がりもできました。

私はここで、「自分にできること」を真摯にすることが、誰かの何かが変わる「きっかけ」になることを知りました。たとえほんの小さなことであったとしても。

そうして「人が「つながる」こと」に興味を持ったのです。


そんな折しも2011年9月。
ビジネスマーケッターの神田昌典さんが主催する『Read For Action』のキックオフイ ベントに参加したのです。

説明 説明

神田さんが書かれたビジネス書や開催されている講座にも参加していましたし、「東日本大震災で、日本社会全体が大きく揺らぐ中、多くの人が、新しい時代を自分たちの手で創っていく必要性を感じていました。その一歩をともに踏み出すため」と神田さんがコメントされる(※)なか、その「一歩」として立ち上げられた「人と人をつなげ、知を共有するソーシャルリーディング・コミュニティ」であるRead For Acitonのことも知っていました。

ただ、このときは、神田さんが大々的にイベントをなさるということで、講演会に行くつもりで参加していました。

もともと「本が好き」だったこともありましたが、このイベントは「読書会」なのに、「何百人で読書をする?!」「読んでこなくてもいい?!」という、当時では画期的なものでした。本好きの私が、このような場を作るファシリテーターに「オモシロイ!」と惚れ込んでしまうほどだったのです!!

ただ、、、その「オモシロイ!」に「これなら私にもできる!!」が入っていたことは、私 らしいのかもしれません(笑)


(※)Read For Aciton ポータルサイトからの引用:https://www.read4action.com/rfa/about/



(2) 第二のステージ
2013年12月 リーディング・ファシリテーターに認定 ~私のコミット~


当時は参加条件のこともあり「すぐに」とはなりませんでしたが、2013年12月、いよいよRead For Actionのリーディング・ファシリテーターとなりました。

もちろん!認定を得た翌月から読書会を開催しましたよ!!

ダイビングショップを経営しながらも、第1・第3水曜日は「水曜、本でしょう。」という日にしました。

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当時はよく、「みささん、、、大丈夫ですか?!」なんて言われました(笑)
だって、ダイビングショップの経営者が、予め「夏に海に行かない日」を設定しておくんですから(笑)しかも収益にならない「読書会」をやるっていうものですから(笑)

でも決めていたんです。
リーディング・ファシリテーターになったからには、読書会を「ちゃんと」やっていくことを。
いくらダイビングの需要が高まる時期だといっても、そこは変えませんでした。


そんな読書会の「何が」面白いのか?と聞かれれば、そこにある「会話」だとお答えしていました。

「読書会」には「本」に興味を持っている方が集まります。
何より、参加者さんご自身の成長欲求というのでしょうか、、、決して今が「悪い」わけではなく、ただ「現状よりもっと良くなる」という、向上心を持たれた方が読書会に参加されることが多いのです。

しかも、共通項は「本」というだけで、いろいろな職業の方、立場の方がいらっしゃいます。そんな参加者さんとお話できることを、純粋に「面白い」と感じていました。


「ダイビング」も「読書会」も、何かを共有する点では誰もがフラットになれる場所ではあります。ただ、ダイビングには「泳ぐ」や「海」という制約がありました。
「いつもと離れる」といった非日常を味わう場でもありましたから、お互いの関係性はフラットであっても、どちらかといえば、日常の雑多を避ける演出が許されるところにありました。

けれども、読書会にはそんな制約がありません。
事前に本を読んでくる必要もなければ、本を持ってくる必要もない、、、手ぶらでやってきて1時間少しの時間を共有するだけで、ダイビングと同じ「フラット」が得られるのです。

しかも、読書会は「日常の雑多」で会話をしますから、日頃の何気ない気づきを得られることが多いのです。


非日常は、日常に戻れば「あのときは楽しかった~」で終わることが多いのですが、日常から得られる楽しさは、日常に戻っても「楽しい」のです。
やっぱり「いつも楽しい!」「いつも幸せ!」だと思える方がいいじゃないですか?!

読書会なら、ダイビングにはない「いつも」に彩りが添えられると思いました。


あと、読書会にはダイビングのように、ゴールの設定が固定されているわけではないんです。

ダイビングなら「潜れるようになる」という予め決まった目標がありますが、読書会は、何をゴールとするかは、その人しだい。ファシリテーターは、それぞれが描くゴールに向かってもらうようにだけすればいいものですから、とても自由なんです(笑)


もちろん「読書会」というだけで、いろいろな方が来てくださいます。ダイビングよりも敷居は低く、なかには「本なんか読みたくない!ただ来てみただけ」っていう人まで(笑)

そんな参加者さんでも、「読書会」という場を共有して、最後には「来てよかったわ~」で変えられる姿が見れるのですから、これほど楽しいことはありません!



(3) 第三のステージ
2014年12月 ここにあり!日本で一番読書会を開催する人!! 
~経営者から読書会ファシリテーターへ~



そんなリーディング・ファシリテーターとして活動しているうちに、2014年12月にダイビングショップを閉めることにしました。

そして、リーディング・ファシリテーターとして、「自分のやりたいことを思いっきりやろう!!」って思いましたよ!

だからここでも決めたんです。
「日本で一番読書会を開催する人になる!」と。


ちょうどその年、「アルマファミリーサミット(現:クロス・セクター・リーダーズサミット)」といって、神田昌典さんが主催する、分野を超えて活躍する、才能豊かな人々が集まるパーティーイベントに参加しました。

日本全国海外にまで活躍している、経営者や教育関係者、もちろん、Read For Actionのリーディング・ファシリテーターたちも集まる、とても華やかなイベントです。

そこでは、傑出した実績を出された方への表彰&インタビューがなされるのですが、経営者や教育関係者に交じって、リーディ ング・ファシリテーターも表彰されているんです!傑出した実績を出された社会リーダーとして!!

その表彰の舞台を眺めながら、「どうせなら表彰されるくらいやろう!!」と密かに抱いたものです(笑)


そして、ここから「リーディング・ファシリテーターとして自分にできること」を考えました。

自分にできる読書会を考えた時に出てきたのは、ビジネスモデルを考えましょう、、、というよりも、「カジュアルな場」を作ることでした。

意外と「読書」に悩みを抱える人も多かったんです。本を読むのは苦手で眠くなるのだけれど、それでも「読めるようになれたらいいなぁ」という思いを持っている人です。

どうしたら自分にも本が読めるのか、、、とかというところで、ひとつの目的に向かって読書をしたり哲学的なテーマを扱う、というよりも、<気軽に楽しんでもらえる読書会>をと思いました。


それからは、独自主催の読書会だけでなく、公的機関のイベントや、企業の交流イベントなど、積極的に読書会を開催していきました。

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たとえば、印象に残っている公的機関の読書会には、江東区の男女共同参画事業の一環で開催した読書会があります。

40人の参加者で平均年齢70歳。けれども、参加者名簿もなく時間になっても予定人数には満たないし、、、結局、開始時刻を遅らせて始めるも、「こんなの読書会じゃない!」という人がいたり、「あなたと街の一年後の未来を考える」というテーマなのに、「クロールの息継ぎ法」という本を持参されたり、あるいは、「富士百景」といった字がほとんどなく写真ばかりの本や、ご自作の詩集を持ってこられたり(笑)

設計したイメージの進行はできないなぁ、、、と思いましたが、こういうアウェー感に、むしろワクワクする自分がいたんです!「それでも集まって下さった方々に、どうやって楽しんでもらおうかなぁ」って。

急遽、進行段取りを変えて、テーマは脇に置いておいて(笑)、兎にも角にも、本を使って話して楽しければいいや!と思って。

初めに厳しい意見を下さった方がいるグループには、仲間のリーディング・ファシリテーターが心を砕いてくれて、ひたすら明るく対応してくれました。

仲間に支えられて、終始和やかに会を終えることができました。今でも「よくやったなぁ」と思いますが、ひとつの自信になっています。


ちなみに、自主開催の読書会でも、「酒井さんは好きだから来ただけで本は読みたくない」っていう人もいます(笑)
そういときは、「暇ですよ~。せっかく来てくださったのだから、本を使って遊んでみませんか?」ってお伝えしています。

ときどきRead For Actionを「これは読書じゃない」っておっしゃる方もいます。
確かに、一言一句を読む会ではないので、「読む」という物足りなさはあるかもしれません。そんなときは、あくまでも「新しい読み方」としてご紹介することにしています。

いろいろな読み方があってもいいと思うし、その人にあった読み方で読書をしてもらえればいいと思いますが、せっかく時間を共有頂けるのですから、「いっしょに遊びませんか~」というスタンスで接するようにしています。


あと企業で開催した読書会で印象的だったのは、立場を超えてみんなが笑っている姿を目の当たりにしたことです。

その企業が経営するホテルと地元の方々との交流イベントだったのですが、その会社の社長も、地元のおじいちゃんも、もちろん、その会社の社員までもが一緒になって笑っているんです!こんなに素敵なことってないじゃないですか?!

「本」が間に入ることで、立場を超えて交われるということ、普段は出会うことのない人とでも話ができるということ。

私たち「人間」をつなぐための間に何が入るのかは何でもいいと思うのです。ただ、私が人を繋ぐために使ったのが「本だった」ということです。


そうして読書会を開催し続け、2016年の幕開けに開催されたクロス・セクター・リーダーズサミットにて、2015年最優秀リーディング・ファシリテーター賞を頂きました。
2014年の自分が決めた通り、「自分ができること」をやり続けたことで頂いた賞でした。

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最初は、「わぁ嬉しい、これからも頑張ろう!!!」でしたが、実は、壇上でMVPをとられた矢根さんのお話を聞き、はっと気がつくことがありました。

「今回頂いたのは表彰だが、次へのステージを考える機会だ」「自分視点だった」と。

読書会をたくさん開催し、たくさんの人に知ってもらえたのは素晴らしいことでしたが、それは1.0の世界で、次は巻き込んでチームで広げる、それが2.0だと強く思いました。

「商売から事業へ転換するには?」そんな様々なことをあの壇上で受け取りました。


そして1年、次のステージが少しできてきたように思いますが、まだまだ。
チームの活躍のステージを自ら率先して広げていく、これが3・0だと思っていますので、また気持ちを新たに取り組みます。



(4) 第四のステージ
2016年11月 シニア・リーディングファシリテーターに認定 ~新たなステージへ~



読書会を開催していると、いろいろなことがありますし、これだけ多くを開催していると、「嫌なことはない?」とよく聞かれるのですが、「嫌」だとか「苦しい」とか思うことはありません。「すべてはネタ!」だと思っていて(笑)

読書会なのに出入り自由だし、別に来たくて来た人ばかりじゃないし、、、いわゆる「整っていない読書会」は、むしろバリエーションも自由だから設計が楽しいんです。
参加者さんに「どうなってほしいか?」というゴールだけ決めれば、あとは何でも自由なのですから!

そうやって読書会を楽しんでいるものですから、急に「この日に読書会やって!」とか「読書会っていわない読書会をやって!」とか、アウェーを引き寄せるんですけどね(笑)

けれどもそこにはいつも、主催者の方の「みささんに来てもらえれば『何か』がある」という気持ちが伝わってきて、、、そうしてお声がけ下さることが素直に嬉しいんです。


そんな私も、2016年11月に、シニア・リーディング・ファシリテーターになりました。

読書会を開催するファシリテーターを育てる人になったわけですが、これからは、自分の活躍する場と合わせて、他のファシリテーターが活躍する場を広げていきたいと思っています。

これまでは個人主催が多かったのですが、Read For Acitonno価値をあげる役割を担いたいと思っています。

個人だけでやっていると、「自分だけよければ」という独りよがりになりがちですが、自己満足ではなく、「そんな読書会だったらお金を払っても行ってみたい!」と思われるような、ビジネスとして成り立つ読書会を広げていきたいと思っています。

そのためにシニアになったといってもいいかもしれません。
今いるファシリテーターや、自分もやってみたい、と思う人が活躍できる場作りを、これからの活動の軸に据えています。

あとは、、、たとえば、平日の日中とか年末とか、お正月とか、、、みんなができないときの読書会を続けていきたいなぁとも思います。会社員でファシリテーターの人も多いですから。


読書会をやればやるほど楽しいですし、いつも何かに気づかされます。自分の学びにもなっていて、どんどん好きになります!

これからも続けていきたいと思います。
そして、いつも「目の前の人を大切にする」ファシリテーションをしていきたいと思います。
参加下さる方が「楽しい」ことが、何よりですから。

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~取材後記~

私たちリーディング・ファシリテーターを引っ張って下さる「アネゴ」な酒井さん。

ご自身のライフワークとして活動されている酒井さんですが、読書会参加者の方からは、「読書会の集客はどうしたらいいですか??」という質問も多く寄せられるそうです。

そりゃぁ、、、私だって、、、興味がないわけではありません、、、、いや、、、聞きたいかも(笑)

というわけで!!
<番外編>として、酒井さんが考える「リーディング・ファシリテーターの在り方」を聞いてみました!!

次回は<番外編>をお送ります。
乞うご期待下さい!!




酒井 美佐さんプロフィール
https://www.read4action.com/facilitator/detail/?id=111

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(2017年3月取材)